縄文時代の暮らしをしたい人は別として、ほどよい田舎って今の時代なら実はものすごくいいとこ取りなのではないでしょうか。
徒歩圏内にお店がない
個人商店まで車で10分。
スーパーまで車で15分。
コンビニまで車で15分。
ホームセンターまで車で15分。
飲食店まで車で15分。
役所まで車で25分。
図書館まで車で25分。
大型ショッピングモールまで車で1時間。
電車は2、3時間に1本。
バスは4、5時間に1本。
あるのは山と川と畑と田んぼと点在する民家だけ。たまにかわいい電車がガタンゴトンと通るくらい。
東京にいた頃は玄関出たらハイ、コンビニっていうくらい徒歩圏内にコンビニだらけ。何か買い忘れしてもすぐに手に入るのが当たり前でした。
ついつい症候群
近くにスーパーやコンビニがあると、ついつい入ってしまいます。入ってしまうとついつい余計な物も買ってしまうものです。
私も以前は、会社のお昼休みに近くのスーパーに家の食材を毎日買いに行っていました。子供がものすごく食べるので消費量が毎日半端なくて。
できるだけ無駄なものは買わないよう心掛けていましたが、それでも余計な物をついつい買い物カゴに入れてしまったことは数知れず。
物に溢れた場所にいると、なんとなく無駄なものに手を出してしまうんですよね。よほど自制心の強い人やミニマリストの人はそんなことないんでしょうけど。
いつのまにかクローゼットはいっぱいになり、冷蔵庫はパンパンになり、そして消費しないままゴミとなっていくものもありました。
ごちゃごちゃした雑多なものを片づけないといけないという面倒な原因は、ついつい買ってしまったことにあります。物を手に入れるから、不便が生じるのです。便利であることは、一方では、不便の原因ともなっていました。
不便だから無駄がなくなる
田舎に移住して毎日買い物に行くのをやめました(というかできない)。野菜はありがたいことに、近所の人からたくさん頂いたりします。
豆腐や港直送の新鮮な魚は近所の個人商店で。お肉は月1回まとめて買って冷凍しておきます。
不便になって、冷蔵庫の中もスッキリ。冷凍庫は野菜を含めたストック食材がたくさん入っていますが、余計な買い物をしないので忘れられることなくここから消費していきます。
市販のパンを買うこともほとんどありません。代わりに米粉や小麦粉や全粒粉を常に冷凍庫にストック。
パンが食べたくなったら、その日に作ってその日や翌日に消費します。甘いものが欲しくなったらクッキーやスコーンを焼きます。
凝ったものは作らないから作業時間も買い物に行っている時間くらいでできるし、買ったものより美味しい…かどうかはさておき、安くすみます。
不便だから工夫して暮らすようになりました。ないものはしょうがないので、あるものでなんとかします。
物で溢れることなく、無駄に食べ過ぎることもなく、体も生活もずいぶんシンプルになりました。そしてなにより、不便だからこそ自然に囲まれて暮らすことができています。
どうしても手に入れたいものがあるときは
泣く子も黙る、Amazonと楽天にお願い。愛用している粉物や調味料、トイレットペーパーなどの日用品、子供の学校用品までいろんなものを里山からポチしています。さすがに翌日とはいきませんが、2日後には届きます。
なんだよ!と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、私は仙人のような暮らしをしたいわけではないもんで。
ネットだと自分の欲しいものだけをダイレクトに検索してカゴに入れるので、余計なものまで買うことはないんですよね。
田舎移住のハードル
昔は田舎に住むということはどこか閉鎖的な感覚もあり、よそ者にはハードルが高かったように思います。つながる人も限定されてしまいますしね。
けれど、今は時代も変わり、私もこうやってブログで発信したりもしているわけです。こんな山奥にもwifiはちゃんと届いています。
だからといってFBやTwitterまでやろうとは思いませんが、文明の利器の恩恵に少しあずかるのも田舎暮らしを成功させる秘訣なんだろうなと実際移住して思うことです。
昔テレビで見た、ひとりで縄文式の暮らしをしているおじさん、ほんとすごいと思う。全然真似したくはないんだけど。